最後のピース
こんばんは、shibkiです。
ついに最後のピースが揃ってしまうようです。某フリマサイトで購入したので数日以内には届く予定です。え?何がですって?
そう、2本目のROMです(ここでは便宜的にサブROMと呼びます)。もちろん観賞用ではありません。バックアップ用です。
サブROMの予定している使い道はSRAMの電池を交換後、メインROMのワンダーゲートでダウンロードされた追加ダンジョンのデータをコピーします。その上で、キャラクターやアイテムの保管場所としての利用とボルタック商店の販売リストを随時コピーし、保存します。
簡単に言えば擬似的な進行データのバックアップを目的に購入しました。これがあればデータを一度移してから安全確実にSRAMの電池交換ができます。やりすぎとは思いません。それほどまでにWizardryが好きなのです。
ゲーマーとして、私が何より恐れを抱くのはセーブデータの消失とプレイ不可能な状態になってしまうこと。世界で一番好きなゲームだからこそ、可能な限りこの問題を解決したい。
携帯機でプレイできるWizardry#1はワンダースワンとゲームボーイカラーしかありません。前にも書きましたが、よりオリジナルに近い状態で移植されたのがワンダースワン版です。ゲームボーイカラー版が発売された同じ年にわざわざ発売したのです。ハード競争では明らかに勝敗は決していましたが、このタイトルにおいては少し勝手が違いました。
携帯機初と大々的に銘打ってPC版オリジナルと同様1フロア20×20構成で狂王の試練場を10階層まるまる移植した上に全10フロア分の追加ダンジョンまで搭載。このタイトルに関しては本気で勝ちを意識していたと思います。しかし移植担当の執念虚しくハード事情の壁は相当に厚く、続編の移植は断たれました。
私は思います。ハック&スラッシュを楽しむならば、手に入れたアイテムや手塩にかけて育て上げたキャラクター達をいかに保存するのかを考える必要があると。
バックアップ電池が切れてしまえば無に帰すという考えから脱却する必要があるのです。そして、この問題にユーザーとして立ち向かってみようと考えました。ワンダースワンの良さは外から見るだけではわかりません。中を覗き、理解してはじめてその魅力に気づきます。
同じ乾電池駆動にしても徹底した低電圧化により単三乾電池を一本しか使用せずに15時間からの連続稼働を実現する燃費の良さ。
低電圧化とコストカットのため、お金のかかる音源周りは必要な人向けにのみ販売され、そのかわり妥協のない外付けアンプにすることでステレオ音声は携帯機にあるまじきクオリティを実現。音にうるさいユーザーを唸らせることに成功しました。
SRAMバックアップは電池切れを想定してか、電池交換が容易なケースを搭載。半田付けではないので通電状態での電池交換が可能。セーブデータの保持という点では機械的な寿命から見れば最強かもしれません。
ただし携帯機にとって最も重要(見えやすい)な液晶周りでゲームボーイにリードを許しました。枯れた技術の水平思考にとらわれすぎた結果なのか、それともただの財政難か。とにかくここが噛み合わなかった。
故に貼られた不遇のレッテル。見えにくいところをあえて見てみようというマイノリティなユーザーにしかわからないような良さは所詮マイノリティな世界でしか話題にされず、評価を得ませんでした。
しかしながらたしかに存在するのです。私のような人種がいる。たった一本のタイトルのために、ここに行き着く変態が。
Wizardryにおいては、携帯機最強であると言い切りたいのです。異論は認める。